
動画編集における音楽の選び方
みなさんこんにちは!
スマート動画ラボの谷田部敦です。
今回は動画編集の仕上げ作業=音楽の選び方についてお話しします。
動画編集の最大の難所「音楽」!
音楽によってその動画のイメージが180度変わってしまうこともあるんです。
「“音楽の選び方”なんてどうせセンスでしょ?」
と思っているそこのあなた!
確かにセンスも大切です。
でも、しっかり押さえておくべきポイントもあるんですよ。
参考にしてくださいね。
目次で確認
1.もっとも意識すべきは動画のメッセージ
1-1 音楽はメッセージ性を高めるためのエッセンス
動画編集の際にみなさんが大切にしていることは何でしょうか。
会社のマーケティングで動画を作成するにせよ、youtubeにアップロードするためにせよ、動画編集に携わる大半の人は「動画で伝えたいこと=メッセージ」をどうやって伝えるかを大切に作っていると思います。
動画において音楽は重要な要素の一つです。
しかし音楽は、動画で伝えたいメッセージを伝わりやすくするためのエッセンスにすぎません。
1-2 メッセージを常に意識しながら音楽を選ぶ
つまり、動画編集における音楽の選び方の最大のポイントは、
「その動画で伝えたいメッセージを意識し続けること」
になります。
当たり前のことと思われるかもしれませんが、音楽選びに夢中になってしまったばっかりに「伝えたいメッセージ」が二の次になってしまうということはよくある話なんです。
2.最初の10秒に命をかける
・最初の10秒で「見る・見ない」の判断が決まる
動画編集のときにも意識したと思いますが、動画がターゲットに最後まで見てもらえるかどうかは最初の10秒以内に決まってしまいます。
最初の10秒でいかにターゲットを引き付けておけるかが、その動画の運命を決めてしまうと言っても過言ではないのです。
3.一度でうまくいくと思わない
・トライ&エラーがいい動画を作る
音楽を選ぶときに、ついついやってしまうのが途中で選ぶのが面倒になってしまって適当に決めてしまうこと。音楽効果の専門家でさえ、試行錯誤を繰り返しながら音楽効果をつけていくのに、不慣れな人間が一度でいい音楽を選べるはずがありません。
動画編集において音楽を選ぶときには、焦らずゆっくり試行錯誤を繰り返しながらつけていくことも成功の秘訣です。一度つけ終わったら、自分で見直してみて伝えたいメッセージが伝わる動画に仕上がっているか確認することも大切ですよ。
4.動画編集における音楽の役割とは
4-1 音楽の“イメージ誘導効果”でメッセージ性が増す
動画編集における音楽の役割の一つは、動画のメッセージが伝わりやすくなることです。
イメージ誘導効果というのですが、明るい印象を持ってほしい動画ならポップな明るい音楽を、落ち着いた印象を持ってほしい動画ならクラシックなどの落ち着いた音楽を選ぶことで、動画全体のイメージを調整することができるのです。この効果を利用することで、見る人に動画のメッセージを伝えやすくなります。
4-2 音楽の“感情誘導効果”で動画を見る人の共感を呼ぶ
また、動画編集によって音楽がつくことで動画を見る人の共感を呼び起こすことができます。例えば、ファミリー向けの新車のプロモーション動画に明るく楽しい音楽を選ぶことで、見る人の楽しい感情を呼び起こすことができるのです。
このような効果を感情誘導効果というのですが、これを利用することで動画に対する共感を呼び起こすことが可能になります。
4-3 メッセージに感情が伴い記憶に残る動画に
一般的に、感情と結びついた記憶というのはそうではない記憶よりも残りやすいと言われています。
つまり、これら2つの効果を利用することで、伝えたいメッセージが映像のみの場合よりも強調され、見る人の感情が伴い、メッセージが記憶に残りやすい動画を作成することができるのです。
5.音楽を選ぶときには著作権に注意する
5-1 著作権は原則著作者の死後50年まで保護される
ご存知だとは思うのですが、音楽には著作権があります。著作権は原則、著作者の死後50年までが保護期間になっています。著作権の保護期間は使用するにあたって申請と使用料が必要ですが、切れているものに関しては使用料を気にせず使用できます。
5-2 使用時の申請はJASRACへ
著作権が切れていない音楽を使用する際には、申請が必要になります。
この申請はJASRAC(一般社団法人日本音楽著作権協会)に対して行います。詳しい申請方法は、JASRACのホームページに書かれていますので、自分の動画の使用シーンに合わせて申請を行ってください。
また、動画投稿サイトでの音楽利用に関しては、
“JASRACと許諾契約を締結しているサイトであれば、動画の投稿者が個別に許諾を得なくても、JASRAC管理楽曲を含む動画をアップロードすることができます。”
ということです。
ここに出てくる許諾サイトもサイト上にリストが表示されています。(リストはこちら)
ちなみに、ニコニコ動画やYouTubeはJASRAC管理楽曲を含む動画をアップロードすることが可能なサービスに入っています。
6.音楽を探すのに役立つサイト
6-1 youtubeオーディオライブラリ
YouTubeオーディオライブラリは、YouTubeが公式に発表している著作権フリーの音楽集です。ライブラリから自由にダウンロードして楽曲を使用することができます。
https://youtu.be/NpTGofgP0n4
こちらの動画は、オーディオライブラリ内のチャンネル紹介動画です。様々なジャンルがあるので、動画にあった音楽もきっと見つかりますよ。
6-2 ミュージックコード
ミュージックコードは音楽検索サイトです。この検索サイトの素晴らしいところは、曲の雰囲気で検索ができるところ!
「こう言う雰囲気の動画にしたいけど、どんな曲があるかわからない」
ということありますよね。そんな時に重宝します。雰囲気検索で選べる雰囲気は、70種類近くもあるので、動画のイメージにあった曲がきっと見つかります。
7.音楽を探すのに役立つアプリ
7-1 SoundHound midomi
SoundHound midomiは、「あっあの曲なんだっけ?」を解消してくれる音楽検索アプリです。鼻歌や自分の歌声で音楽を検索できるので、「この動画にはあの曲が使いたい!でも、曲名がわからない!!」というときに重宝します。
流行のCMや映画で流れている曲を自分の動画にも使いたいというときに役に立ちそうですね。

7-2 ヤマハ 歌っちゃお検索
歌っちゃお検索は、音楽教室で有名なYAMAHAがリリースしているアプリです。こちらのアプリもメロディーで音楽検索ができます。
今のところ(2016年9月時点)i-tunesでのみの配信になっています。

8.著作権情報を調べるなら「JASRAC」で
自分が使いたい音楽の著作権情報について知りたい場合に検索できるサイトがあれば便利ですよね。JASRACのサイトでは、音楽の著作権情報の検索をすることができます。
8-1 JASRAC「作品データーベース検索サービス」
JASRAC「作品データーベース検索サービス」は、JASRACに著作権を委託している権利者の作品の著作権情報を検索できるサービスです。
こちらが検索画面です。作品タイトルやアーティスト名で検索が可能です。使用推奨環境は、「Internet Explorer 8.0以上」「Firefox 2.0以上」となっています。
9.著作権法違反の罰則は重い
・法人の場合は3億円以下の罰金
著作権法に違反してしまうと重たい罰則が待っています。公益社団法人著作権情報センターのホームページから引用すると
“著作権、出版権、著作隣接権の侵害は、10年以下の懲役又は1000万円以下の罰金、著作者人格権、実演家人格権の侵害などは、5年以下の懲役又は500万円以下の罰金などが定めれれています。
また、法人などが著作権等(著作者人格権を除く)を侵害した場合は、3億円以下の罰金となります。
さらに、平成24年10月の著作権法改正により、私的使用目的であっても、無断でアップロードされていることを知っていて、かつダウンロードする著作物等が有償で提供・提示されていることを知っていた場合、そのサイトから自動公衆送信でデジタル録音・録画を行うと、2年以下の懲役若しくは200万円以下の罰金が科せられることになりました。”
となっているんですね。この罰則が適用されるためには、著作権を持っている人が訴える必要があるのですが、ばれなければいいという意識で違反をするのはやめましょう。
10.まとめ
動画編集における音楽の選び方についてお話しましたが、いかがでしたか?
動画のメッセージを見る人にしっかり伝えるためにも、効果的な音楽の挿入は不可欠です。
著作権などのルールは、少し面倒に感じるかもしれませんが、合法的に素敵な動画を作りたいですね。
みなさんも動画づくりの参考にしてください。
Have a nice movie!!



