
動画編集におけるプロ、アマチュアの違いとは?
動画編集においてプロとアマチュアの差をご存知でしょうか。
制作段階からの知識と、カメラ、録音機器、編集の知識を持って全てを計算して制作しているのがプロです!
プロがどのように動画制作を行っているかご紹介します。
iPhone 5S + TASCAM iM2X. / MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)
1.企画や演出について
Taking a photo of Christmas tree / Takashi(aes256)
企画の段階で80%の全体像は出来上がっており最終的には100%以上のクオリティーを目指して制作します。
「何を表現するか」
「一番伝えたいことは何か」
映像のテーマや目的が明確です。
撮影に入ってからブレるような企画づくりは行いません。
カット割り、台本、タイムスケュールなどすべてにおいて、映像学、映像作家として勉強して知識を身につけています。
以下は映像の難易度とシナリオの重要性を表しています。
出展:映像制作の基本とコツをプロが図解と例示で伝授する「PIMOPIC」 – GIGAZINE
人を感動させる動画を制作するには企画からしっかり練ることが大切です。
2.撮影やカメラについて
Lens and cherry blossoms / Takashi(aes256)
通常のレンズだけではなく、望遠レンズや広角レンズを使ってみましょう。
レンズのミリ数やそのレンズと対象物との距離感。
以下の事を知っておくといいでしょう。
動きの中での表現、意味などカメラワークで様々な表情を作ることができます。
2-1.被写界深度の特徴を覚えておく
奥行きのある被写体に平均的にフォーカスを合わせたい場合
↓
深さ方向の中央より前側にフォーカスを合わせる
- (1)絞りが大きいほど、フォーカスの合う範囲が狭くなる。
- (2)レンズの焦点距離が長いほどフォーカスの合う範囲は狭くなる。
- (3)フォーカスの中心点から前側のフォーカスが合う範囲は狭くなり後ろ側に広い。
2-2.被写体だけではなく、周囲の環境も背景映像として撮影する
例えば、カメラを横移動させながら撮影します。
季節、広さ、時間帯なども計算することが大切です。
2-3.ローアングル、アップ、など様々なアングルで撮影する
2-4.光の加減など目的に合わせクオリティーを高くする
特に自然な光の当たり方に対して、どの程度補助光を足すのかは重要です。
- (1)照明の数、強さ、位置、拡散具合などのバランスを調整する。
(被写体の立体感や材質感を表現することが可能)
- (2)シーンやカットの雰囲気を照明の当て方で表現可能。
- (3)逆光下の被写体を撮る場合、背景以上の明るい照明が必要。
- (4)背景との区別があいまいなら、被写体の後ろから照明を当てる。
(被写体の輪郭を強調することで立体感が出る。)
- (5)蛍光灯下と白熱灯下では色彩の印象が変わる。
- (6)影は1つ、または無くす。
- (7)影の濃度やボケ具合が適切か。
- (8)ライトからの直接光や余分な反射光をカメラに入れない。
2-5.被写体の動きに合わせて撮影する
被写体の動きを先読みして撮影することもあります。
被写体以外の背景や、被写体以外の動きなど様々な情報を動きのタイミングに合わせて撮影してください。
3.編集作業
誰に向けて、どういう目的で動画を制作するのかを考え、シーン毎に細部にまでこだわって編集します。
編集の流れは次の通りです。
素材選択及び分類→マスター・プランの作成→カットつなぎ→テロップ及び視覚効果→音効果
1分間に人が見る映像の情報量・動きのスピードなどを計算することが大切です。
下記の技法やカットの方法を駆使して素材を切り取り、並べ直し、つなぎ合わせて映像に意味づけを持たせます。
不連続なショットとショットをつなぐことにより、新たな特定のムードや意味を生み出す「モンタージュ技法」
出展:映像制作の基本とコツをプロが図解と例示で伝授する「PIMOPIC」 – GIGAZINE
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3-1.肩越しショット
前景に人物の肩から上の後姿を入れてメインの被写体を入れる。
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3-2.カット・アウェイ
メインの被写体から関連するそれ以外の被写体へカット。
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3-3.リアクション・カット
被写体の行為に関係する人、物のカット。
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3-4.インサート・カット
あるシーンの中に独立したカットを挿入する。
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3-5.視線カット
登場人物の視点からの映像。
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3-6.アクションカット(つなぎ)
一連の動きを複数のカットにまたがってつなぐ。
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3-7.マッチ・カット
形状や大きさ、動きの類似した被写体のカットをつなぐ(オーバーラップ)
これらのカットやつなぎのほか、テロップやCGなどを利用し、視覚効果を最大限に利用しましょう。
4.音へのこだわり
Despite appearances… Bump it hard #France #Youtube / derosieres
音の知識、録音機材、外で録音するときの技術を必要とします。
DVカメラの録音モード設定には、
通常12bit/32kHzと16bit/48kHzの2種類があります。
40kHz以上のサンプリング周波数があれば、すべてデジタル化が可能です。
録音するのに欠かせない、マイクの指向特性を知っておきましょう。
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4-1.気指向性(Omnldirectional)
全方向に一様な感度を持つ
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4-2.双指向性(Bidirectional)
マイクの前後方向に感度を持つ
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4-3.単一指向性(Cardioid)
マイクの前方にだけ感度を持つ
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4-4.鋭指向性(HyperCardioid)
マイク前方の狭い範囲に感度を持つ
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4-5.超指向性(Shotgun)
マイク前方のさらに狭い範囲に感度を持つ
4-6.目的に合わせたマイクを準備する
インタビューなどで人の声を録音する場合:
中音~低温の感度が高いマイク
風雑音が多い屋外での録音:
低周波数域の感度を落とす、ロー・カットフィルター付き
テレビや映画なども音による情報がかなりの部分を占めています。
プロが音質にこだわった編集を行うのはこのためです。
ナレーションを付ける場合、プロのナレーターを起用します。
声のトーンや話すタイミングなどプロにしかできない技術があるからです。
まとめ
いかがでしたか?
企画や台本をしっかりと創り、録音の技術、編集の技術を知って使いこなしましょう。
プロと比べても遜色のない動画制作ができます!
みなさんも動画づくりの参考にしてください。
Have a nice movie!!



